日常日記

店長の日常

8時半起床。生憎の雨。昨晩、ジャック&ベティでみた「クオリア」について、つらつら考える。とても面白い映画だった。上映終了後、監督さんと、映画に出ている俳優さんの舞台挨拶があって、それもまた面白かった。

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クオリアは、インディペンデント映画(インディーズ映画)と言われるものらしく、帰って来てから調べてみたところ、インディペンデント映画とは、大手の映画会社の手を借りず、自分で制作会社を作り、そこで出資を募り、監督の好きなことを追求している映画ということだった。クオリアをみていて、「演劇みたいな映画だな」と思ったら、原作は演劇舞台ということだった。監督が、クオリアの舞台に惚れ込み、映像化したいと申し込んだらしい。監督も、出演者も誰も知らなかったけど、メジャーの映画に引けを取らない演技力のある俳優さんたちであった。映画に感動したぼくは、舞台挨拶が終わってから、パンフレットを買い、監督さんと俳優さんのサインもらい、その時、監督さんから少しお話を聞かせてもらった。監督さん曰く、「メジャー系の映画というのは、ぼくからしてみれば、映画というより広告です」ということだった。監督さんがそう言いたくなるのも、分かるような気がした。インディーズ系の映画というのは、どんなによい映画を作っても、ビジネスにはなりづらい構図があるのだろうなと。今は、映画館に行く人も減り、映画館自体、年々、少なくなっているようだし。「クオリア」に関しては、ブルク13で上映しても、メジャー系の映画とまったく遜色のない、クオリティの高さと満足度があると、今年に入ってから、人生初となる映画三昧の日々を送っているぼくは思うのであった。けど、やっぱり、腰の具合ヤバいかも。油断して、変な体勢を取ったり、長く座っていると、痛みが走る。

8時20分に起きる。座っている時間をなるべく少なくしたせいか、腰の具合がよくなってきた。アドバイスをくださった男性会員さんがおっしゃるには、座るとしても、できれば正座のほうがよいということで、そのお話を聞いて、日本古来の、床に座る文化は体によいという話を思い出し、調べてみた。

 

西洋とは捉え方が真逆だった? 日本人の「座る」の歴史 | Tarzan Web(ターザンウェブ)

 

この記事によると、座れば座るほど健康になることを常識としてきた文明があり、それは他ならぬ、日本をはじめとする東洋の文明ということである。この記事に書いてある座り方は、ヨガでもやらされているなと思った。

雨の中、少し、散歩にでかけ、帰りに、有隣堂に寄る。ふと目に入った、小林よしのりの「日本人論」が気になり、立ち読みしたら、とても面白かったので、思わず、買ってしまった。その後、長八でランチを食べる。
今日はご予約が少なく、暇になるだろうなと思っていたところ、当日ご予約が増え、想定外のお客さまの入りで、雰囲気もとてもよい感じだった。仕事中、立ちながら、新井英樹の「SPUNK(スパンク)」を読む。女性二人が主人公で、舞台はSMクラブ。主人公の女性二人は、SMクラブの女王様で、正直、ぼくはあまりSMには興味がないのだけど、とても面白い漫画だ。SMの世界は、文明化によって抑圧された性の解放の場のような気がする。もしかしたら、文明と共に、SMの世界が生じたのではないだろうか。文明により、本来、人間にとって自然な欲求がよくないものとされ、抑圧されることにより、人によっては、快楽と不快の逆転現象が起こるというのもあるのかもしれない。SMは、精神療法でもあると言われるけれど、それはあながち間違っていない、というか、正しいように思う。でも、SMの世界と一口に言っても、球技に沢山の種類の球技があるように、SMにも沢山の種類があるようで、門外漢であるぼくが、あれこれ言うことはできないほどの奥深い世界だと感じる。でも、「SPUNK」は、愛好家のたちにとって、どのように受け止められるのだろうか。新井英樹自身、SMの趣味はあるのだろうか。気になるところである。

12時に起きる。オープン1時間前。もっと早く起きたかったのだけど、体の不調のせいか、なかなか起きる気になれなかった。といっても、世間一般のひとからすれば、たぶん、大したことないのだろう。昨晩は、ご心配くださった男性会員さんから、メールでご連絡いただいた。「長時間、座りっぱなしはよくないですよ」と。その方は、体の調子を整えるお仕事をされている。素直にアドバイスに従い、今日はあまり椅子には座らず、立ったまま漫画を読んだり、ヨガをしたりして過ごした。今日はご予約が少なく、休みになるかもと思っていたのだけど、コンプリートであった。皆さんで意気投合されたようで、その楽しげな雰囲気はフロントにも伝わってきた。こんなときぼくは、とても幸せな気分になる。
あるカップルさんがお帰りの際、「わたしたちも、ボーはおそれているをみたんですよ」と言われ、カップルで、あんな映画をみるとは!とちょっとびっくりした(笑)。で、その話でしばし盛り上がる。ぼくは、昨日の営業が終わったあと、お手伝いさんと「四月になれば彼女は」をみたのだけど、何度か涙がぽろぽろとこぼれ落ちるほど感動したから、その話もした。少し前に、令和のドラマの特徴として「脱ロマンチックラブイデオロギー」の特徴があるということをブログに書いたけれど、「四月になれば彼女は」は、脱ロマンティックラブイデオロギーの世界観をベースにしつつ、男女の恋愛の素晴らしさを描いていて、感動した。この映画の原作を書いた「川村元気」の名前は知っており、書いた本のタイトルも全部聞いたことがあったけど、読んだことはなかった。川村さんに興味を覚えたから、Wikipediaで調べてみたところ、父親が日活で映画の助監督をやっていた関係で、小さい頃から映画を観ていて、母親はクリスチャンということで、小さい頃から旧約聖書、新約聖書を読まされていたとあった。川村さん曰く、「聖書にはものすごいストーリーが詰まっているから、物語のベースとしてはもうあれで充分なくらい」ということである。聖書、読もうかな。とりあえず、去年買って、途中まで読んでそのままになっている「旧約聖書がわかる本」を引っ張り出した。