日常日記

店長の日常

11時30分に起きる。

昨晩もあまり寝付かれなかった。でも、昨日は昼過ぎまで寝ていたのだから、それも当たり前か。夕方に、女性のY先生のヨガに行った。お昼過ぎまで寝ていたとしても、ヨガに行くと、すべてがちゃらになるような気がする。ダラダラしてしまったことへの後ろめたさがヨガをやることで減じるのだ。ありがたい。

ヨガのあと、ずっと前から行きたかった、本の読める店「fuzkue」に初めて行った。fuzkueを初めて知ったのは4年前だったから、4年越しに念願が叶った形。行こうと思えばいつでも行けたわけだけど、本を読むために、片道1時間ちょっとかけて、東京の初台まで行くということは、ぼくにとってなにげにハードルが高かったのだろうと思う。だから、なかなかいけなかった。最初は、電車で行くつもりだったのだけど、最近車に乗ってなくて、久しぶりに車の運転をしたかったから、カーシェアを使った。渋滞に巻き込まれることなく、1時間足らずで初台についた。あっという間だった。fuzkueは、ビルの2Fにあり、ドアを開けるときは、ちょっとドキドキした。エイジャに初めて来るカップルさんの気持ちも、こんななのかな?と思った。いや、もっとドキドキするか。ドアを開け、中に入ると、二人の女性が先客としていた。ほかには、女性スタッフさんが一人。ぼくがお店の中に入ったというのに、「いらっしゃいませ」とも何も言われず、ぼくの存在も誰も気にかける様子はなかった。どうすればよいのか迷い、どきまぎした。とりあえず、一番奥のカウンターの席に荷物を置き、それから、受付の女性のスタッフさんのところに行き、小声で、「すみません。今日、初めて来ました」と言うと、スタッフさんもまた小声で、「ここは、読書のための空間になっており、普通の喫茶店とは違いますが大丈夫ですか?」と聞かれたので、「はい。知ってますので、大丈夫です」と答えた。「普通の喫茶店ではない喫茶店には慣れています」とまでは言わなかった。スタッフさんから、50ページくらいある「案内書きとメニュー」を渡され、「まずはこれを読んでください」と言われ、自分の席に着いて、それを読んだ。「案内書き」の最初には、こんなことが書かれていた。

ご協力いただいているいくつかのこと。

決して、当たり外れのない約束された静けさを実現し、「たしかに快適に本の読める状態」を守っていくために、いくつかのことにご協力いただいています(映画上映前の鑑賞マナーのご案内みたいなやつです)。過ごし方に迷ったらこのページを見てみると、安心して過ごしていただけると思います。

 

その案内書きを読んでいて、「快適な読書空間を創るためにここまでこだわるのか」と感動してしまった。注意すべき点がとても分かりやすく書いてあり、読みながら、「自分がHPに書いてあることはごちゃごちゃしていて分かりづらいな」と思った。でもだからといって、分かりやすく全体を書き換えるのは、自分にはできそうにないと思った。でも、エイジャのコンセプトをもっと分かりやすい形でお伝えできるようにしなければと思った。fuzkueには、2時間ほどいたけど、とても快適で、内側からじんわりと喜びがわき上がってくるような素敵な空間だった。50ページある「案内書きとメニュー」は、1100円で販売していて、エイジャの営業の参考にしようと思い買った。セックルのマスターの参考にもなるかも知れないと思ったから、マスターの分も買い、合計2冊買った。「案内書き」を2冊買う人は珍しいのか(というか「案内書き」を買う人自体珍しいのか?)、「2冊ください」というと、女性スタッフさんは、「え?」と少し驚いたような表情をしたように見えた(もちろんただの錯覚かもしれない)。ほかに、今月出版されたばかりの、fuzkueの店主である「阿久津 隆」さんの「読書の日記3」を買った。
横浜に帰ってくると、早速、セックルに行き、マスターにfuzkueの話をし、「案内書きとメニュー」をプレゼントすると、マスターはすぐに開いて読んでくれ、ちょっと読んだだけなのに、「これ面白いですね」と言い、ぼくのことをそっちのけで、しばらく読みふけっていた。その様子をみて、ぼくはとてもうれしく思った。