以下も、2022年の8月にプレミアムに書いた記事(その5までありますw)。ちょうど、料金を改定し、一律5000円にさせていただいた時期でした。それまでは、お早目のご予約がお得だったんですよね。それをやめ、ご予約を入れた日時に関わらず、皆さん同じという、シンプルな料金体系にしたのですが、料金改定以後は、思っていた以上に、仕事が楽になりました。早めにご予約を入れてくださる方が少なくなり、お客さまの数も少なくなってしまうのでは?という心配もあったのですが、それも杞憂に終わり、とてもホッとしたことをよく覚えております。
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前回の続きです。
前回、
「料金改定に踏み切ったきっかけのひとつとして、このピダハンを読んだということも、多少、関係している」
と書きましたが、
ピダハン族には、数の概念というものがないらしいのです。
(右と左の概念や、赤とか青とか黄色とかの色の概念もないということ)
「数の発明」という本があります。
この本の著者は、ケイレブ・エヴェレットさんという方なのですが、「ピダハン」を書いたダニエル・L・エヴェレットさんの息子さんなのであります。
ダニエルさんは、30年間のピダハン研究の末、本を書いたのですが、そういうこともあって息子さんのケレイブさんは、小さい子供のころから、ピダハンの人たちと一緒に生活していたのであります。
(ずっと一緒に生活していたわけではなく、アメリカで生活することもありました)
そして、数(数字)というものに興味を持ち、学問として研究することになったのだそう。
数の概念がないって、すごいことですよね。
(正確には、1,2,3は分かって、それ以上は「たくさん」になるそうです)
この文明社会では、数を知らなければ、生活はほぼ不可能です。
でも、ピダハンは、数の概念がなくても生活できる、というか、むしろ、数の概念がないからこそ、幸せに生活できるといってもよいかと思います。
数の概念がないから、他人と比較するということもないそうです。
よく、幸せになる秘訣として、「他人と比較するな」ということが言われますが、ピダハンの場合は、そもそも比較するということがないんですよね。
これって、ほんと驚きですよね。
わたしたちは、小さい子供のころに数を習うので、数というのは、自然に存在しているものだと思ってしまいますが、
数というのは、習わないと理解することはできない、というのが、ケレイブさんの主張するところだったりします。
そして、数というのは、元々存在しているのではなく、電球や車輪と同じような人類の発明品だということ。
この本の副題「私たちは数をつくり、数につくられた」が、これまた面白いなと思いました。
わたしたち人類は、長い歴史の中で、たくさんのものを発明してきたわけですが、わたしたちは自分たちが作り出したものによって、今度は逆に、わたしたち自身を作り変えているように思います。というより、作り変えさせられていると言ったほうがよいのかもしれません。自分たちが作ったものによって、今度は逆に、それらによって支配されるようになると言ってさえよいかもしれません。
「数の発明」について、ご興味をお持ちになりましたら、こちらをご覧いただけたらと思います。めちゃめちゃ面白いです。