日常日記

店長の日常

本日2本目のブログ。

先日、有隣堂で買った本「冒険の書~AI時代のアンラーニング~」(孫 泰蔵著)がとても面白い。この本は、現在の学校教育を真正面から批判している本である。今年の2月に出版されたばかりというのに、5月の時点で、すでに7刷とあった。これからさらに版を重ねていくのではないだろうか。そんな気がする。まだ、全部は読んでいないのだけど、どのページを開いても、ドキドキ、ワクワクさせられる。まさに、「冒険の書」というタイトルにふさわしい本だ。著者である孫泰蔵さんは、AIの分野の専門家らしく、AIのパワーとその発達のスピードに驚く一方、「このままだと、なんかマズイんじゃないか?」という不安も感じているのだそう。「最先端の人工知能に触れれば触れるほど、学校で行われている教育の内容がその意味をどんどん失いつつあると感じる」ということである。

ぼくが思うに、現代という時代は、日本の歴史の文脈の中でいうと、鎌倉時代、明治維新の時代と並ぶ、激変の時代に突入したのではないかということである。これまでの常識がほとんど通用しなくなる時代に突入したといってもよいのかもしれない。この本のサブタイトル「AI時代のアンラーニング」がすごくよいと思った。激変の時代においてまず大切になることは、何かを新しく学ぶよりも、これまで学んできたことを捨て去る(アンラーニング)ことだと思うからである。ぼくは、「学び」には2種類あると思っていて、これまで知らなかったことを学ぶ「学び」と、これまでの人生で学んできたことを捨て去るための「学び」である。そして、これからの時代は、後者の学びがより重要になってくるのではないかと思う。というのも、新しいことを学ぼうとしても、これまで学んできたことを正しいと思い込んでいると、それが邪魔して上手に学べなかったりするからだ。このことをぼくは自分自身、日々、実感している。この本の「終わりに」に、米国人作家「ダニエル・クイン」という作家の次の言葉が紹介されていて、ぼくは、グッときた。

 

「古いビジョン」と「新しい計画」では世界は救われない。世界を救うのは「新しいビジョン」と「計画の不在」である。

 

「計画の不在」ということについては、ぼくも、「旧日常日記」において、「適当、かつ、いい加減」というタイトルで書いたことがあった。さすがに、世界を救うという大それたことまでは考えなかったけど。

 

「冒険の書」は、よくぞこの本を書いてくれたと拍手喝さいしたくなるほど面白い本なので、これからも内容をご紹介できたらよいなと思う。