日常日記

店長の日常

9時に起きる。体重は今日も計るのを忘れてしまった。今日はご予約がなく休みだったから、久しぶりにトレランにでも行こうと思い、朝5時にカーシェアの予約を取っておいたのだけど、4時過ぎに目が覚めたとき、体が重く感じ、到底、山に行って走る気にはなれなかったから、カーシェアの予約はキャンセルし、また寝、次に起きたのは9時だった。部屋に籠もるのはよくないと思ったから、カーシェアで天山に行くことにした。天山にしたのは、天山の温泉にゆっくり浸かりたいというのももちろんあるのだけど、それ以上に、車の中で、「道草」の続きを聴きたかったのだ。「行人」も「こころ」も「道草」も、全部面白い。おそらく、夏目漱石の作品に駄作はないのだろう。この年になるまで、漱石の作品に触れてこなかったのはもったいなかったような気がするけど、ぼくが漱石の作品を味わえるようには、この年まで待たなければいけなかったということなのかもしれない。どんなことにもタイミングというものがあるものだ。明治の文豪の作品というと、なんだか近寄りがたいような、退屈そうな印象があったのだけど、漱石の作品ほど親しみやすい小説はなかなかないのではないだろうか。だからこそ、100年以上に渡り、読み継がれてきたわけだし、今後もずっと読み継がれていくのだろう。
なんとも不思議な偶然なのだけど、先日、コロナ以来、3年以上ぶりにご来店くださった男性会員さんの方が、夏目漱石にとても詳しい方で、挨拶もそこそこに、「こころ」の話になった。そして、その男性会員さんがおっしゃるには、「夏目漱石は本当に天才なんです。今の時代で言ったら、大谷翔平みたいなものです」ということだった。文学と野球は比べられるものではないけれど、その会員さんがおっしゃりたかったことは、それまでの常識では考えられないことを成し遂げてしまった人物であるということだと思った。