日常日記

店長の日常

風邪の症状はずいぶんよくなった。ただ、筋肉のこわばりが残っており、それがわりと辛い。風邪をひくと、免疫機能が働き、筋肉を収縮させ、体温を上げようとするらしく、それが筋肉のこわばりの原因らしい。筋肉がこわばるから、寝ながらストレッチでもやろうかなと思ったりもしたのだけど、風邪を引いているときのストレッチは逆効果になりやすいとのことだ。ストレッチをする気が起こらなかったからしないでいたのだけど、どうやら、それでよかったようだ。けど、最近は体のことにはわりと気を遣っていたから、まさか自分が風邪を引くとは思っていなかった。でも、どんなに気を遣っていたとしても、風邪を引くときは引くんだろうな。ヨガの先生も、去年、風邪でしばらくレッスンをお休みしていた時期もあったことを思い出す。それに、風邪をひくことが悪いことかというと、必ずしも、そうではないのかもしれない。野口整体の野口晴哉がいうところによると、風邪は不調を調整するもので、自然治癒力の働きのひとつということで、風邪によって、体は本来の健康な状態を取り戻すと考えていたそうだ。自然治癒力によって風邪を治すというより、風邪そのものが自然治癒力の現れであるという考えは面白いなと思った。そう考えると、ある種の病気においては、病気を克服しようとする治療行為そのものが、自然治癒力を無効化させ、さらなる病気を作り出してしまうということが言えるのかもしれない。

漱石の「虞美人草」が面白くなってきた。虞美人草は、どうやら、3つの視点で書かれているということが分かってきた。普通、小説は登場人物の視点だけで書かれているものだけど、虞美人草は、登場人物たちには伺い知れない作者の視点から、作者による解説も組み込まれていたりする。そして、その作者自身も、「この作者は・・・」と対象化されている。3つの視点というより、3層から成り立っている小説と言えるのかもしれない。このような構造にすることで、ただ運命に翻弄されるほかない人間存在の儚さを漱石は描こうとしたのかもしれないと思った。とはいえ、あらすじも知らずに聴いているだけだから、ぼくはまったくちんぷんかんぷんなことを書いてしまっているということも十分ありうる。